技術セミナー アナログ回路設計の基礎と効果的なノイズ対策の実践

日本テクノセンター様において、下記の技術セミナーの開催が決定しましたので、お知らせします。

この技術セミナーは以下のような方にお薦めしています。

  • アナログ回路の設計、ノイズ対策のポイントを修得したい方
  • 電子回路基板の設計に関わる技術者
  • 自動車、家電、電気電子、半導体その他関連企業の方

アナログ回路設計の重要性

最近ではデジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉を聞かれる機会が多いと思います。また、日本政府はデジタル庁を開設するなどデジタル技術に多くの注目が集まっています。しかしながら、アナログ技術を使用する機会が少なくなっているという訳ではございません。デジタル技術だけでは世の中全てのシステムを構築することはできません。
例えば、体温を測定する非接触温度計は身体から放射される赤外線エネルギーを検知し、検知したアナログ信号をデジタル信号に変換して温度表示しています。このように、みなさんの周りにあるセンサは全てアナログ信号で受信しているわけです。つまり、アナログ信号を受信するためには、アナログ回路設計が必須となってきます。

実用的なセミナー内容

今年の3月に「電子部品の基礎と回路設計のポイント」というセミナーの講師を務めました。このセミナーは、抵抗、コンデンサ、インダクタ、トランジスタなど数多くの電子部品の特徴、使用方法を説明し、電子回路設計で注意すべき点を中心にお話させていただきました。
今回のセミナーはアナログ回路設計に注視し、回路設計において実用的な内容となっています。特に前回のセミナーと大きく違う点は、「アナログ回路のノイズ防止のテクニック」という講義を追加しています。エンジニアのみなさんがアナログ回路設計で一番苦労されることがノイズ対策だと思います。
先程センサについてお話しましたが、センサのようにアナログ回路とデジタル回路が混在している基板や装置が数多く増えてきました。デジタル回路で発生するノイズがアナログ回路に影響を与えるため、正確なアナログ信号を検出するためにもノイズ対策が重要になってきます。

ノイズって何?

日常生活の中でノイズという言葉はよく耳にすると思います。ところで、電子回路でいうノイズとは何でしょうか?
みなさんがドアノブを触ったときにバチッと感じる静電気は、実はノイズの一種(静電気ノイズ)になります。みなさんが痛みを感じる静電気は、3kV以上といわれています。人間の場合、3kV程度の高電圧が印加されても殆ど電流は流れませんが、電子回路の場合は故障することがあります。そのため、色々なノイズを想定し、電子回路が故障、誤動作しないためにノイズ対策が必要になってくるわけです。今回のセミナーでは、私のいままでの設計経験を踏まえながらノイズについて講義させていただきます。
この記事をご覧になっている方で、電子回路設計に関わっているエンジニアの方がみえましたら、関係者の方々にお声掛けいただけると幸いです。