IoT&5Gソリューション展の見学レポート
2021年7月28日~30日に金城ふ頭のポートメッセなごやで開催された、IoT&5Gソリューション展の展示会を見学してきました。
受付にスタッフがいなかった
ポートメッセなごやで開催される展示会を見学したのは、2020年10月に開催されたオートモーティブワールド以来になります。そのときと大きく異なっていたのが、受付でした。いままでの展示会では、受付のスタッフに招待状と名刺二枚を渡し、内一枚をビニール製ケースに入れて入場証にしていました。
ところが、今回は受付にスタッフが配置されておらず、代わりにプリンタやタブレットなどが置かれたテーブルが10台程度配置されていました。
招待状に表示されているQRコードをカードリーダーに読み取らせると、プリンタに名刺をセットするように指示されます。その後、タブレットに業種や職種などを選択すると、名刺がプリンタに吸い込まれて、しばらくすると名刺がプリントされた入場証が完成します(名刺は回収されて戻ってきません…)。来場者側からすると、非常に便利でスムーズに入場手続きができる受付システムだと思いました。
AIを活用した品質管理システム
ブレインズテクノロジー社の展示ブースでは、AIを活用した動画解析や外観検査などの品質管理システムを紹介していました。
動画解析では、製造ラインの作業者が製品を組み立てる手元をカメラで撮影し、予め作業工程を機械学習したAIが動画をチェックして作業解析を行うというシステムです。ブレインテクノロジー社では、このAIを活用した異常検知システムをプラットフォーム化しており、様々な製造現場での課題やデータ分析で活用できるとのことです。
産業用ラズパイを活用したモーター故障診断
ハーティング社の展示ブースでは、産業用ラズベリーパイを活用した様々なシステムを展示していました。産業用ラズベリーパイとは、シングルボードコンピュータであるラズベリーパイに対して放熱、振動、防水、寿命などの対策を施し、産業用に適用した製品です。例えば、市販されているラズベリーパイにはSDカードスロットが搭載されていますが、振動で動作不良が発生する懸念があるため、ハーディング社が提供するラズベリーパイはSSDに変更するなどの対策が施されています。
展示ブースでは、この産業用ラズベリーパイを活用したモーター故障診断システムが展示されていました。これは、ベルトコンベアや搬送機などに使用されているモータに加速度センサを取り付けて振動を検知し、そのセンサ出力をラズベリーパイで信号処理(FFT解析)を行うことにより故障診断するというシステムです。
今回見学したIoT&5Gソリューション展の出展企業は20社程度で、その他のテーマの出展企業を含めると100社程度でした。例年に比べると出展企業は少ない印象ですが、来場者数は多くて盛況だったと思います。コロナ禍の中での久々の展示会ということもあり、私と同じく最新のトレンドに触れたいという方々が多かったのではないかと思いました。