オートモーティブワールド 名古屋の見学レポート

2020年10月21日~23日に金城ふ頭のポートメッセなごやで開催された、オートモーティブワールドの展示会を見学してきました。

ポートメッセなごや
展示会場の受付

展示会場の受付で招待状と名刺二枚を渡し、その名刺の一枚をビニール製ケースに入れると入場許可証になります。ちなみに、この入場許可証でオートモーティブワールドだけでなく、同時開催のスマート工場EXPOやロボデックス(ロボット展)にも入場できます。

オートモーティブワールドとは

オートモーティブワールドとは、自動運転、電子化・電動化、コネクティッドカー、軽量化などの自動車業界における最新技術を持つ、約400社くらいのメーカーが一堂に出展する展示会です。例年、東京では1月中旬に東京ビックサイトで同様の展示会が開催されますが、名古屋ではこの時期に開催されます。名古屋で開催されるため、東海地区の自動車関連のメーカーが多く出展しているのが特徴です。
オートモーティブワールドはポートメッセなごやの第三展示場で開催されていましたが、例年と違うことは、入口でアルコール消毒とサーモグラフィーによる検温が実施されていたことです。また、来場者全員にマスク着用が義務付けられました。

第三展示場の入口の様子

例年に比べると出展企業が減少

コロナウイルスの影響で来場者数が少ないと思っていましたが、第三展示場に入ると、例年とあまり変わらない来場者数のように見受けました。しかしながら、よく展示会場を見渡すと、所々に空きスペースがあることに気が付きました。関係者の話によると、主催者側の配慮で今回の開催に限り、出展を取り止めてもキャンセル料は取らないため、出展を見合わせたメーカーが多かったとのこと。そのため、そのスペースには椅子とテーブルだけが置かれており、来場者の休憩場所になっていました。

ブース出展見合わせの案内表示

自動運転の小型EV車を展示 新明工業

カメラやLiDARを搭載した小型EV(コムス)を展示

新明工業(愛知県豊田市)は、カメラやLiDAR(光センサー)を搭載した小型EV(コムス)を展示していました。カメラやLiDARでセンシングしながら、適切な距離を保って先行車を自動で追従できることが大きな特徴です。例えば、自動車を工場から船積みするときに、ドライバーが運転する自動車にこの小型EVを追従させておけば、船積みした後に小型EVに乗って工場へ帰ることができるため、送迎車が不要になります。

走行データをリアルタイムで表示 スマートドライブ

手前にある黒い物体が通信デバイス

創業8年目のスマートドライブ(東京都千代田区)は、走行車両のデータをリアルタイムで表示するシステムを展示していました。通信デバイスをシガーソケットに挿し込むだけで、車両の稼働状態や走行速度、位置情報などをリアルタイムで確認することができます。例えば、このシステムを運送メーカーが導入する場合、運送トラックの走行データから効率的な運送ルートを検討することができます。いまでは数多くの企業でこのシステムが導入されており、今後も導入する企業が増加していくと予測されています。

スマート工場EXPOも盛況

第二展示場ではスマート工場EXPOやロボデックスが同時開催されていました。その中でも、工場で活用する自動運搬ロボットのブースが盛況でした。

シンテックホズミの展示ブース

シンテックホズミ(愛知県みよし市)が展示していた運搬ロボットは、レーザーセンサーでマップを事前に作成し、それを運搬ロボットに覚えさせると、マップ通りに走行することができます。運搬ロボットに台車を乗せることにより、生産ラインでの荷物運搬に活用できます。

Doogの展示ブース

Doog(茨城県つくば市)が展示していた運搬ロボットは、レーザーセンサーで前方の物体を検知して自動追従したり、床に敷設されているテープを認識して自動で走行することができます。

次回は来年1月に東京で開催

東洋紡の出展ブース

今回のオートモーティブワールドはコロナ禍の中でも来場者が多かったことを見ると、自動車業界への関心の高さを窺い知ることができました。特に、自動車業界がCASE(コネクテッドカー・自動運転・カーシェアリング・電気自動車)時代へ突き進もうとしていることを印象付ける展示会だったと思います。次回のオートモーティブワールドは来年1月に東京ビックサイトで開催予定であるため、同じように見学してレポートできればと思っています。

フォーラムエイトの出展ブース