オートモーティブワールド 名古屋の見学レポート
2021年10月27日~29日に金城ふ頭のポートメッセなごやで開催された、オートモーティブワールドの展示会を見学してきました。
約420社の企業が出展
オートモーティブワールドとは、自動運転、電子化・電動化、コネクティッドカー、軽量化などの自動車業界における最新技術を持つ企業の展示会です。オートモーティブワールドはポートメッセなごやの第3展示場で開催されていましたが、第1展示場で同時開催されているスマート工場EXPOやロボデックス(ロボット展)を含めると約420社の企業が出展していました。 昨年の10月に同じ会場で開催されたオートモーティブワールドは、コロナ禍の第3波の中だったため、急遽キャンセルした企業の空きブースが目立っていました。今年は空きブースは殆どなく、多くの出展ブースと来場者で賑わっていました。
今年のオートモーティブワールドの特徴は?
今年のオートモーティブワールドは、部品加工メーカーや材料メーカーの出展が多く、逆に自動運転や電気自動車(EV)に関連した出展ブースが少なかった印象です。その中で、私が注目した出展メーカーを以下に紹介します。
- アナログデバイセズ
オペアンプやADコンバータなどのアナログICの開発メーカー。自社開発したアナログICを活用した、自動運転やバッテリ管理システムなどを実現するソリューション(基板)を展示。その基板に実装されている絶縁型オペアンプは、入力端子(1次側)と出力端子(2次側)を絶縁できるため、絶縁用のデジタルアイソレータを不要にできる利点がある。
- ピューズ
電気自動車に搭載されるバッテリパックやモータなどの開発や開発支援サービスを提供するメーカー。バッテリパックやBMS管理システム(BMS)などを展示。展示されていた容量2.9kWのバッテリパックは、550×303×80mmとコンパクトに収まっているため、複数個のバッテリパックを組み合わせて使用することが可能。
- 日本シイエムケイ
電子回路が実装されるプリント配線板の開発・製造メーカー。銅厚2.0mmのプリント配線板や3Dプリンタで製造したプリント配線板などを展示。銅厚2.0mmのプリント配線板は、1000Aの大電流を流すことができるため、空飛ぶクルマに採用されている。
3Dプリンタで1枚のプリント配線板を製造する場合、現在は1日半程度の時間が必要である。将来的には、3Dプリンタのノズルの数を増やすことにより加工時間を短縮し、量産化を目指したいとのこと。
大盛況だった第1展示場
第1展示場で同時開催されていたスマート工場EXPOやロボデックス(ロボット展)のほうが、人通りがかなり多くて大盛況でした。特に、工場の自動化のためのロボットやAGV(無人搬送車)を展示しているブースは多くの来場者で賑わっていました。やはり、労働人口減少に伴う工場の自動化は、多くの企業の課題であるということを感じました。
次回のオートモーティブワールドは、2022年1月に東京ビッグサイトで開催されます。コロナ禍ではありますが、チャンスがあれば見学してレポートしたいと考えています。